2022/04/22 09:15

 

翌朝、李さんにお金を渡して、着替えを買ってくるように言った。あとどのくらいここにいるのかわからないが、さすがに着の身着のままというわけにはいかない。

──私はバイトに行くから、その間に行ってきな。服屋はあっちの国道に出て…
──大丈夫、住んでいたので大体わかります。

それはそうか。7年経っているとはいえ、町並みはそれほど変わっていない。大した額じゃなかったが、現金を渡されることに、李さんはひたすら恐縮していた。帰ったら必ず返します、と繰り返された。

着替えのことを気にしだしたら、別のことに気がついた。李さんが今着ている服は、3年前に初めて会ったときと全く同じだった。偶然なのだろうか。そういえばあのときは夏だったというのに、李さんは上着まで着込んで、真冬みたいな服装だった。…もしかして、事件当時も同じ服装だったのだろうか?でも、なんで?

疑問ばかりが、増えていく。

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